神の見えざる手
神の見えざる手というと、アダム・スミスによる資本主義経済の自動調節システムのことを指します。ちなみに正確に言えば、国富論の記述には「神の」という部分はないんですけどね。
ですので今回の映画のタイトルを見たとき、まず社会的な部分をベースにしたストーリーが展開されていくのだろうと予想しました。
で、その通りひとつの法案をめぐる覇権争いが今作の重要なテーマとなります。
主人公は辣腕を振るうひとりの女性会社員。ヘッドハンティングを受け、もといた組織の敵対会社へと移ります。
このジェシカ・チャステイン演じる主人公、利用すべきものは何でも利用するというなかなかの強烈なガチっぷり。しかしそこには代償が伴うという展開。
こういったひとつの心理が有形無形に浮き彫りになりつつ、クライマックスを迎えるという流れになります。
基本映画に出てくる主人公の関係者、そして作品を見ている視聴者も、終始主人公に振り回されっぱなしで、しかしそれが妙に心地よいという不思議な気分に浸らせてくれます。
アマプラでも高評価ですし、何か面白い社会派サスペンスを見たいと思っている方にオススメの一本です。